婚約破棄されたけど隣国の王子様と飛空艇で世界旅行してる私は超勝ち組!?
手すりをしっかりと握って、溜息をつきながら階段を上る。どうしてこんな、故郷を離れた水の大国まで来て謎の水中パーティーに巻き込まれているのか。それは私が、王子の誘いに乗ってしまったからに他ならない。


「ダリヤァ~!」

「……」


飛び込み台に立つと、ついにバディーアが私を応援した。
私より隣で禍々しい怨嗟を漂わせているルゥルゥに気を遣って欲しい。

手を振り返してはいけない……

でもバディーアを無視するのも気が引ける。


「……!」


私は決意した。
全員にアピールすれば、問題ないのだ。

 
「おお」

「まあ」

「あの子、本気ね」
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