独占欲に目覚めた次期頭取は契約妻を愛し尽くす~書類上は夫婦ですが、この溺愛は想定外です~
初子が指定した期限の一週間は瞬く間に過ぎた。
俺が見る限り、初子はいつも通りだった。ただ毎日定時と同時に退勤していく。帰る家は一緒だが、俺は残業や会食が入ることが多いため、帰宅が遅い。しかし、俺の帰宅と初子の帰宅はほぼ同じくらいの様子。
いったい何をしているのだろう。
一週間目の夜、真緒が我が家を訪ねてきた。ドアを開けるなり、俺にシャンパンの瓶を押し付け、「お邪魔するわ」と室内に入っていく真緒。夕食の準備をしていた初子にがばっと抱きついた。
「初子さん、ありがとう! 大成功よ!」
「真緒さん、よかったです」
幼馴染と妻が抱き合って喜んでいる。
これはいったいどうしたことだ。俺は完全に蚊帳の外状態である。
「待ってくれ、話が見えない」
「初子さんが私の婚約者の素行を暴いてくれたの」
真緒は嬉しそうに鞄からファイルを取り出す。
そこには真緒の婚約者に内定していたマーケティング部長の写真が並んでいた。女性と腕を組み歩いている姿。買い物をしている姿。他にも高級クラブに入っていく姿や、どう見ても真っ当な筋には見えない男たちと話している姿。
俺が見る限り、初子はいつも通りだった。ただ毎日定時と同時に退勤していく。帰る家は一緒だが、俺は残業や会食が入ることが多いため、帰宅が遅い。しかし、俺の帰宅と初子の帰宅はほぼ同じくらいの様子。
いったい何をしているのだろう。
一週間目の夜、真緒が我が家を訪ねてきた。ドアを開けるなり、俺にシャンパンの瓶を押し付け、「お邪魔するわ」と室内に入っていく真緒。夕食の準備をしていた初子にがばっと抱きついた。
「初子さん、ありがとう! 大成功よ!」
「真緒さん、よかったです」
幼馴染と妻が抱き合って喜んでいる。
これはいったいどうしたことだ。俺は完全に蚊帳の外状態である。
「待ってくれ、話が見えない」
「初子さんが私の婚約者の素行を暴いてくれたの」
真緒は嬉しそうに鞄からファイルを取り出す。
そこには真緒の婚約者に内定していたマーケティング部長の写真が並んでいた。女性と腕を組み歩いている姿。買い物をしている姿。他にも高級クラブに入っていく姿や、どう見ても真っ当な筋には見えない男たちと話している姿。