独占欲に目覚めた次期頭取は契約妻を愛し尽くす~書類上は夫婦ですが、この溺愛は想定外です~
真緒はちゃっかり夕食に居座り、シャンパンを楽しんで帰っていった。
真緒の憂いがなくなったことはよかった。真緒がこの先、想う相手と添えるかは、彼女次第だろう。だけど、今回の件で当初真緒は後悔していた。想い人に気持ちを伝えなかったことを。この先の真緒の選択肢は広がるんじゃなかろうか。
元気いっぱいの真緒を見送り、ドアを閉めると、俺は初子に向かい合った。
「初子、本当に驚いたよ。俺は何も動けなかったから、結果的にすごく助かった。しかし、おまえは優秀すぎる」
「たいしたことはしていません」
「敵に回すと怖いタイプだと気づいた」
「では、敵に回さないでくださいね」
初子が少しだけいたずらっぽく笑う。可愛い。少しひやっとする事件ではあったが、初子の新たな一面を見るたび、俺は彼女に惹かれていく。俺だけのものにしたくなる。
「連さん」
食器を片づけた初子が寄ってくる。
「あの、またお散歩しましょうね」
そんなおねだりをしてくる可愛い妻に、俺は頬をだらしなく緩めてしまった。
「ああ、この前は中途半端になってしまったからな。また散歩しよう」
そう言って、俺は許可など取らずに初子の唇にキスをした。初子は抗わず、そっと目を閉じ受け入れる。
初子が好きだ。出会った頃とは比べ物にならないくらいに。
俺は初子に恋をしている。
真緒の憂いがなくなったことはよかった。真緒がこの先、想う相手と添えるかは、彼女次第だろう。だけど、今回の件で当初真緒は後悔していた。想い人に気持ちを伝えなかったことを。この先の真緒の選択肢は広がるんじゃなかろうか。
元気いっぱいの真緒を見送り、ドアを閉めると、俺は初子に向かい合った。
「初子、本当に驚いたよ。俺は何も動けなかったから、結果的にすごく助かった。しかし、おまえは優秀すぎる」
「たいしたことはしていません」
「敵に回すと怖いタイプだと気づいた」
「では、敵に回さないでくださいね」
初子が少しだけいたずらっぽく笑う。可愛い。少しひやっとする事件ではあったが、初子の新たな一面を見るたび、俺は彼女に惹かれていく。俺だけのものにしたくなる。
「連さん」
食器を片づけた初子が寄ってくる。
「あの、またお散歩しましょうね」
そんなおねだりをしてくる可愛い妻に、俺は頬をだらしなく緩めてしまった。
「ああ、この前は中途半端になってしまったからな。また散歩しよう」
そう言って、俺は許可など取らずに初子の唇にキスをした。初子は抗わず、そっと目を閉じ受け入れる。
初子が好きだ。出会った頃とは比べ物にならないくらいに。
俺は初子に恋をしている。