独占欲に目覚めた次期頭取は契約妻を愛し尽くす~書類上は夫婦ですが、この溺愛は想定外です~
「緑茶はたくさん飲んだだろう。部屋に美味い紅茶がある。飲んでいかないか?」
「紅茶ですか?」
「ああ、好きなんだ。それに、俺の部屋の方がどうなってるか見せてないなと思って」
警戒されないように言ったつもりだ。初子は素直にお邪魔しますと答える。
気に入りの紅茶を淹れる間、初子はソファで待っていた。そわそわしている様子はない。
「連さん、来週の土日に総務から社用車を借りることにしました」
「おお、運転訓練か?」
真面目な初子は都内の道に慣れたいそうだ。俺の運転手を務めることもあるので、気を遣っているようだ。
「来週は残念ながら地方に出張だ。接待ゴルフも入っているから早くは帰れないな」
「えっと、ですから、ドライブではないので、私ひとりで大丈夫です」
「寂しいことを言うなって。海の方までドライブしたら楽しいぞ」
「いえ、本当に、お気遣いなく」
どこまでも釣れない。俺とは一定の距離を保っておきたいのだろう。しかし、夫婦らしくありたい俺は、もう少し近づくつもりだぞ。
「紅茶ですか?」
「ああ、好きなんだ。それに、俺の部屋の方がどうなってるか見せてないなと思って」
警戒されないように言ったつもりだ。初子は素直にお邪魔しますと答える。
気に入りの紅茶を淹れる間、初子はソファで待っていた。そわそわしている様子はない。
「連さん、来週の土日に総務から社用車を借りることにしました」
「おお、運転訓練か?」
真面目な初子は都内の道に慣れたいそうだ。俺の運転手を務めることもあるので、気を遣っているようだ。
「来週は残念ながら地方に出張だ。接待ゴルフも入っているから早くは帰れないな」
「えっと、ですから、ドライブではないので、私ひとりで大丈夫です」
「寂しいことを言うなって。海の方までドライブしたら楽しいぞ」
「いえ、本当に、お気遣いなく」
どこまでも釣れない。俺とは一定の距離を保っておきたいのだろう。しかし、夫婦らしくありたい俺は、もう少し近づくつもりだぞ。