俺様な幼なじみは24年前の約束を忘れない
仕事に悩みはつきもの?
「そんなこと私に言われましても。
柳田先生が新しい物を買うように言って下さい。」
抑揚のない声で答える。
「お前、昨日、車にハンカチ忘れてたぞ。」
ギョッとして、周りをキョロキョロ見渡す。
「ちょっと!大学でプライベートなことを話さないでよっ!」
息だけで怒鳴る。これがなかなか難しい。
「別にいいだろ。なんで隠す必要があるんだよ。」
凌ちゃんはニヤニヤして、からかう姿勢が見え見えだ。
「その件につきましては、またこちらからご連絡いたします。」
周りに聞かせるように、少し大きな声で言って、そそくさとその場から離れた。