俺様な幼なじみは24年前の約束を忘れない
化粧室に入り、鏡の前に二人で並んで立つ。
「ねぇ、香子。香子は晃ちゃんのことが好き?」
香子はこっくりと頷く。
「それだけでいいんじゃない?
香子は晃ちゃんのことが好きで、晃ちゃんも香子のことが好き。一番大切なことだよ。
これからもいろんな人に嫌なことを言われるかもしれない。
でも、これから二人で支えあって、助けあって、生きていくんでしょ?
嫌なことがあったら、晃ちゃんに言えばいいんだよ。
晃ちゃんならきっと香子の嫌な気持ち受け止めてくれると思う。
香子は晃ちゃんに選ばれたんだよ。
自信持って晃ちゃんのそばにいればいい。」
私は香子を後ろから軽く抱きしめ、顔を寄せてみた。
「ほら、私たちはこんなに綺麗なんだし。」
おどけたようにそう言うと、香子は微笑んだ。
「今日の莉子は本当に綺麗。
その綺麗な莉子と同じ顔なんだもの。私も自信持つわ。」
二人で鏡を見ながら笑いあった。
「ありがとう、莉子。」