俺様な幼なじみは24年前の約束を忘れない

俺は親父と交渉した。

始めは、莉子のお見合い相手は自分が選ぶと張り切って親父だったが、俺が莉子と結婚したら、隣家の双子は揃って親父の娘になるんだぞ、とそそのかす。

元々、双子に甘々な父だ。
途端にぐらぐらと揺れ出した。

また莉子を騙すようなことをして、嫌われたらどうするんだと騒ぐので、絶対に今回で勝負をつけるから、この一回だけ協力してほしいとお願いした。

滅多に頭を下げない俺が、そこまで言うのに驚いたのか、お見合いを俺のアメリカ研修が終わる8月まで引き延ばし、莉子には内緒で見合いの段取りをつけてくれることになった。

今度はもう間違えない。
莉子、俺のものにするよ。

< 67 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop