俺様な幼なじみは24年前の約束を忘れない
自宅のマンションは徒歩圏内にあるので、図書館を閉めてから帰宅しても、ゆっくりと家の仕事をこなせる。
そういえば、マンションのことだが、恵理子さんは始めから、凌介と結婚するのは私だと決めていたらしい。
だから、私の職場に近い場所のマンションを選び、家具や電化製品も私好みのもので揃えたということだ。
「だって、凌介のお嫁さんは莉子ちゃんって、莉子ちゃんが生まれたときから決まってたもの。」
と、凌介と同じことを言うので驚いた。
お義母様になった恵理子さんだが、本人の強い希望で、そのまま恵理子さんと呼んでいる。
院長先生は、おとうさんと呼んでと恥ずかしそうに言うので、香子と私は「お義父様」と呼んで喜ばしている。