トンネルの向こう側

「はい。大学3年の時…ホラ！　
洋服屋さんで会ったでしょう？」

「あぁ、ナナさんとの同伴の時だな！
その日に俺の携帯が水没したんだよ〜
次の日に携帯ショップに行ったけどデータが全部ダメでさ〜
それまでの番号だけは使えたけどさ
高校時代のバスケ部の連絡網から唯一友貴の連絡先がわかったから、さやかの連絡先聞いて電話したけど出ないし…」

「あぁ〜、　ゴメン。
あの将大と偶然あった1週間前に友貴と2人で飲んだん時に……
いつもの3人で飲むと思って、将大は？って聞いたら、将大には本気の彼女が出来たんだ！って…

その彼女の借金を一緒に返済する為にホストになったって…
本気の彼女に誤解されたくないから、
私の連絡先をブロックするか悩んでるって。

でも、服屋で会った将大は、
"またメシでも行こう"って言うし、
何か変だな？　と思って私ね将大に電話したの。
でも出ないしメッセージは、既読されなくて…

それで、将大が彼女と揉めたりして迷惑かけると悪いと思って、将大の連絡先を削除した…んだ…」