トンネルの向こう側
「は? 何だそりゃあ〜
俺は…
さやかより前に友貴と飲んだのかな?

その時、友貴には親の借金も残金の返済ができそうで中古マンションを買うか悩んでる事とか話したかなぁ〜」

「その時、他にも話ししなかったか?
さやかちゃん関連で。」

「え! あぁ…は…い…」

「もしかして、さやかへ告白するとか相談した?」

「うん…。そしたら友貴が一足遅かったって、
さやかは、友達の紹介で彼氏ができたって言われたんだ。」

「へ? 告白…私…に? 」

「さやか〜、良かったね〜。泣かないの!」

「さやか、もう! さやかゴメン。
すみません。将大さん。

私から言っちゃうけど〜、
さやかは、貴方の事を高校1年から好きなんです!」

「は? 高校1年? え〜、はぁ?マジかよ…
知らなかった…」

「クスクス、ヒロらしいなぁ〜
俺の推測だけど、そのトモキってヤツは、さやかちゃんの事が好きでヒロには取られたくなくて、
2人に嘘をついた。

嘘を素直に信じたさやかちゃん。
嘘つかれてるとは知らずにいたヒロ。

きっと嫉妬だな。男の嫉妬。」

「ねぇ、そのトモキは自分がついた嘘がバレないように2人を引き離してるけど、
もし、さやかと将大さんが真実を知ったのがトモキが知ったら、ヤバイ感じがするんですけど〜…」

「うん。たぶんね。
もし、2人が付き合ったのを知ったら、
嫉妬のホコ先が、ヒロにいくのか、
自分を好きになってくれないさやかちゃんへ向くのかが、心配だなぁ。」

「凄く怖いよ。私に嘘ついてるのにニコニコして…
楽しくご飯たべたりする友貴が…」

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