トンネルの向こう側
翌日、会社に出社したさやか。

出社してすぐ、内線が鳴り人事部に来て欲しいと連絡が入り人事部に行くと、
人事部長と村上さんがいて、村上さんが会社を辞めると伝えられた。

理由は、同居しているお義母さんが脳卒中で倒れ手術したが退院しても介護が必要で、
家事もしなければならない為、
急遽辞める事になったと説明された。

「江口さんには入社して半年なのに、本当に申し訳ないんだけど、
入院したお義母さんの面倒もあるから…
本当にゴメンね。…」

「いえ、命や家族が大切ですから村上さんも大変だと思いますが、
私、佐藤さんやパートさん達と力を合わせて頑張ります!」

人事部長
「江口さん、管理栄養士さんを早急に1人探すから正式に決まるまで、頑張ってもらえるかな。」

「はい。頑張ります。村上さんはいつまで…」
人事部
「今日私物を持って帰ってもらい、明日からは有給を消化するから出社はもうしないんだ。」

「本当にゴメンね。食材の発注もゆっくり確認しながらやれば良いからね! 
また後で事務所へ行くからその時、発注マニュアルを教えるね。」

「はい。お願いします。」

人事部長
「じゃあ、江口さんは戻って良いですよ。
村上さんは、退職する書類を書いてもらわなきゃいけないからね。」

「はい。 では失礼します。」
さやかは、浮かれてはいられないと気を引き締めた。

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