トンネルの向こう側

「さやかちゃん! お誕生日おめでとう!
サプライズで待ってたんだよ〜?ビックリした? 」

「え! 友貴? サプライズ?……」

「そう! 寂しい さやかちゃんは平日だし、彼氏いないから食事にも行かないだろうと思って〜
俺が一緒にお祝いしてあげようと思ってさ!
イタリアンをご馳走するから行こう!」

「ゴメン、友貴… 私これから同期の子のウチでお祝いしてもらうの…… だからゴメン…」

「そうか。連絡もしなかったからな〜
何か荷物多くないか? 泊まるの?」

「え? そう! 女同士でお祝いして、そのまま泊まって、明日みんなで出社するの。」

「そうなんだ。じゃあ駅まで行くか?」

「うん。でもね私が友達のご家族への挨拶のお菓子を買う事になってて…」

「そうか、じゃあ俺が美味しいお菓子を選んでやるよ!」

「いや…もう決めてあるし〜 悪いけど駅まで一緒に行こうか」

「何か、今日のさやかちゃんさ、
いつもと違うけど、何かあった?」

「え? そうかなぁ〜 
まさか、友貴が会社の玄関にいると思わなかったから、ビックリしてるの!」

「ハハハ! じゃあサプライズは大成功だな!」

「ビックリするから、もうしないでね!」

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