トンネルの向こう側
正和が
「は! 水商売ってまさか!ホストか!」

「はい…」
さやかの両親も顔を見合わせていた。

「お兄ちゃん! 将大はホストしてたけど今はもうやってないの!
お兄ちゃんより凄いんだよ将大は!
地元の〇〇会社の住込みをして働いていたご両親と将来一緒に暮らす為にこの歳でもう、
マンションだって買ったんだから!」

「マンションまで…」と義雄もびっくりした。

「はい。お兄さんは知ってると思いますが、
△△会社と⬜︎⬜︎会社の2銘柄で大儲けしましてそれを足掛かりに更に運用して借金を完済し、
たまたま今の店の近くでマンションを売りたい人を紹介していただいて格安で購入できたんです。」

「正和、その会社の株価が上昇したのか?」

「ああ、コイツの話は本当だ。」

「それに、アルバイト代で自分の生活費と学費、両親への仕送りして、貯金してたのよ!」

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