トンネルの向こう側
ホッとしたところで、

「あと、もう一つ承諾していただきたいのですが…
実はさやかが…
まだハッキリはしてませんが、ストーカーに狙われているようで…
私の知り合いに2度ほど助けてもらいました。
今のさやかのマンションは遠いですし、
私と母が住んでいるマンションで一緒に暮らしたいと思いまして…
お許しいただけないかと…」


「私のマンションからつけられてたりして怖いし、将大のマンションは会社から徒歩15分だから助かるし〜」

「はい? さやかの会社から徒歩15分!
オイ!一体幾らしたんだよ!そのマンション。」と正和が叫ぶ

「私は…購入した時は、築8年でしたし〜
本当に破格値だったので〜ハハハ!内緒です。」

「何なんだ? 正和。」

「さやかの会社は、都会のど真ん中にあるんだよ。
そこから徒歩15分って、たぶん凄い金額だよそのマンション。 マジか〜もしかして、一括?」

「はい。一括の現金なので、安くしてもらいました」

「ちなみに…間取りは?」

「5LDKだよ〜!一軒家のウチより広い間取り
だし、10階で景色良いし!」とさやかがムキになって反論した。

「さやか…」

「だって、お兄ちゃん失礼なんだもん!」

「あ、ゴメン。つい…仕事柄…ハハハ!
マジスゲぇ〜な! 河田君!」

「お母さんも、10階からの景色見たい〜」

「是非、遊びに来て下さい。」

「本当? 嬉しい!」
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