トンネルの向こう側
部屋の窓にはさっきまで遊んでいたネズミーランドの夜景が見える。

窓際に立ち、景色を見ていたさやかに後ろから抱きしめてきた将大。

「さやか、お互いお誕生日おめでとう!」

「将大、お誕生日おめでとう。
素敵な旅行をありがとう!すごく楽しかった〜。本当にありがとう!」

将大は私をクルリと回転させて、ぎゅーと抱きしめてくれた。
そして、キスをしながらバスルームに連れていかれた さやかだった。

甘い夜を過ごした2人は、ピッタリと体を寄せ合っている。

「さやか〜傷の跡は痛くない?」
と言って、私の傷跡を優しく撫でる。

「うん。大丈夫だよ。雨の日はムズムズかゆくなったりするかな?」

「あ! ちょっと待ってて」
パンツを履いた将大は自分のカバンからリボンのついた箱を私に渡してくれた。

私はシーツを胸まで、引き上げて起き上がり片手で箱を受け取る。
将大がクスクス笑い。

「オレが開けてあげるな。」
ブランドの箱を開けてた将大。

綺麗なルビーのネックレスが入っていた。

「うわー! 可愛い! キレイ〜!」

「気に入った? 良かった〜。
じゃあ後ろ向いて。オレがつけるから。」
将大がネックレスをつけてくれた。

「お! ルビーも似合うな。
いつも前にプレゼントしたダイヤのネックレスもいつもつけてくれてありがとう。 
今度はルビーもしてよ。」

「うん。どっちも大事にするね!
ありがとう。素敵なルビー…綺麗…
私もプレゼントあるんだけど、今はその〜
将大はあっち見てて!」

「は? いつも全部見てるし〜」

「それでも 恥ずかしいから!」

「ハイハイ。」

「まだだよ! もうちょっと待ってね〜」

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