トンネルの向こう側
「友貴、オレさ…」

「何? 何でも言えよ!
もう驚かないぞ!ホラ! マサ。」

真っ赤になって照れながら、
「あのさ、友貴は彼女持ちだから安心して言っちゃうけどさ、オレさ…」

「あ〜何なんだよ〜早く言えよ〜」

「オレね、ずっとさやかが好きなんだわ。
だから、さやかが就職する前に告白しようと思うんだけど、どう思う?」

「は? さやかちゃん? え〜マジで?」
俺は、マサの言葉に発狂しそうだった。

俺の方がお前より早く見つけたんだ!

たとえ、さやかちゃんがお前を好きでもお前にだけは渡さない!
と、マサを阻止するために、嘘をついた。

「あ〜! マサ〜ひと足遅いよ〜
この前、さやかちゃんに電話したらさ〜
友達の紹介で、リーマンと付き合い出したらしいよ!」

「え? 嘘だろ…! 
そうかぁ。遅かったか… ハハハ。ダメだな俺って…」

「お前なら、付き合って〜って寄ってくるだろ?」

「好きでもない子が束になってこられてもね…
そうかぁ。
さやかに彼氏…そうだよなぁ…ハハハ…
友貴、教えてくれてありがとうな!」

「大恥かくマサも見て見たかったけどな!
ハハハ! 次に行こ!次!」
マサは、俺の話しを信じた。

だから、さやかちゃんにも嘘をつく為に居酒屋に呼び出す。


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