トンネルの向こう側
その日の夕方から母さんは事務所に詰めて、帰ってくる社員さん達に挨拶しオレの事も紹介した。

この寮は男子寮。

社員さん
「おばちゃん! 
この度はご愁傷様でした… 大丈夫か? 
まさか、おじさんが…亡くなるなんて…
俺たちで何かお手伝いがあれば、いつでも言ってよ!…こちら様は?」

「皆さんにご心配をおかけしました。
ウチの息子なの! 調理師免許もあるから、月曜日の朝食から食事提供しますからね!
ご迷惑おかけしてすみませんでしたね。」

20人全員が、母さんを心配してあたたかい言葉を掛けてくれた。
今月末で仕事を辞めて引っ越す事も報告した。

皆、残念だ…とか寂しい…と言って下さった。

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