トンネルの向こう側
さやかはゴールデンウィークは帰省せず、逆に都会に遊びに来た両親と観光した。

別の日には実家暮らしの尚美と、有紗と一緒に温泉へ1泊旅行に出かけた。
温泉でゆったりして、夜は女子トーク。

「有紗とさやかは彼氏いる?」と尚美。

「私は、就活中に別れた!」と有紗。

「私は、ずっと彼氏はいないよ。」とさやか。

「私もいない! 変なヤツばっかりだし〜」

「ねぇ、さやか! もしかして…ずっと片想いとか?」

「う〜。 そう…」

「どんな人? 教えて!」

「うん。笑わないでよ〜 
あのね高校1年の時から好きで、高校3年で同じクラスになって彼の友達も同じクラスでね、
テスト勉強を3人でするようになったんだけど、告白しないままコッチに3人共進学して、最初は良く3人で集まって飲み会してたんだけど、

〜〜〜〜」

と、彼女がいるらしいから諦めようとしても諦められない事を話した。

「もう一人の友貴君? はダメなヤツなの?」

「友貴は、大学デビューというか、女の子を取っ替え引っ替えで、明るくていいヤツだけど彼氏にしたくないNO1!
でも今は友貴からしか将大の情報が入らないんだよね〜」

「ねぇ、その友貴って、さやかの事好きなんじゃあない?」

「好きな子に今カノの、悪口とか話す?
そんな人イヤだもん!」

「あぁ〜、 さやかには通じない口説き方だわ」

「将大は、口数は、友貴より少ないけど信じられるの…
将大は嘘とか嫌いって言ってたし」

「ねぇ、その将大に彼女がいるとか何とかは、友貴くん情報なんだよね。」

「うん。高校時代から同じバスケ部で本当に仲良かったし…」

「ふ〜ん そうなんだね。
私は、さやかの気持ちは封印せずに、好きならずっと片想いでも良いと思うけどな!」

「うん。私もそう思う。将大くんの結婚式に招待されたり〜告白して振られたら〜諦めれば良いんじゃあない?」

「うん! そうする!」

ワイワイと楽しい温泉旅行の3人だった。

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