トンネルの向こう側
「俺? うん、今スゲェ悩んでる…結婚」
「悩んでる時点で、結婚しない方が良いと思います!
好きで好きで結婚しても離婚する人多いじゃあないですかぁ〜
容姿も年取れば変わるし… 性格ですよ!
自分が守ってやりたいとか、幸せにしてやりたいと思えるかどうか…ハハハ」
「お前若いのに、悟ってるね〜!」
「坂井さんは、何を悩んでるんですか?」
「俺の彼女さ、キャリア志向でさ〜結婚しても子どもが出来ても仕事する!って言ってんのよ〜」
「あぁ〜坂井さんが転勤しても単身赴任して、奥さんとはすれ違いの生活。
自宅に帰ってきても、食事も掃除も当番制とかでやって、いつ安らげるんですか?
俺は家に帰るとご飯が出来てて〜
綺麗な空間で、ニコニコ顔の奥さん。
たまに、駅とかで待ち合わせして、記念日とかをレストランで祝いたいし、
俺が転勤したら一緒に着いてきて欲しいなぁ〜
ま!俺はそんな子と結婚したいんですけどね!」
「俺だって! 家庭ではホッとしたいよ?」