トンネルの向こう側
「ハハハ! 修羅場のトバッチリだけは勘弁して下さいよ〜! 
俺は発注伝票を入力は時間がかかるので〜…ハハハ。」

「お前知ってたの?」

「はい。配属されてすぐわかりましたが、誰も知らないようだし黙ってました。」

「ハハハ、そうか! 
発注伝票は俺も手伝うから、ゴメン!」


その後、1課の営業事務の相川 ひなさんが、
急に地方へ転勤願いを出した。

理由はおばあちゃんの介護をしている両親の手伝いだそうだ。

とりあえず急だったので、以前1課にいた今はパートで総務部の奥田課長の奥さんが、
新しい人が正式に決まるまで助っ人に入ったが、相川さんより仕事のできる助っ人だった…

坂井さんから、相川さんが転勤異動して数日後、
仕事中の営業車内で…

「水谷、お前の言った通りでビックリしたんだわ〜 
相川にもし結婚したら夕飯はどうなるの?とか掃除や洗濯は?俺が転勤したら? って質問したら、当番制で転勤先には着いて行かない!って
じゃあ何のために結婚するんだ?って質問したら、

老後孤独じゃあイヤだからだって…
俺への愛情は何も感じられなかったわ〜
ありがとうな、気がついて良かったよ。」

「そしてさ、昨日たまたま奥田課長の奥さんに、そんなに仕事ができるのに何でパートなんですか?って聞いたら、
"パートで、17時に仕事上がってから
買い物してご飯支度できるし、もし夫が転勤したら、辞めても周りへの迷惑が少ないかなぁと思って〜 へへへ。"
さすが奥田課長! っと思ったよ〜ハア〜」

友貴はその話を聞いて、さやかの事を考えた。
さやかならどうするのかなぁ〜

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