総長様に愛されたい!~溺愛するはずが溺愛される日々が始まりました~


肝心の和葉くんは大して驚くことも無くやっぱり真っ直ぐに見てくるだけ。

全く興味無さそうなのにどうしてわざわざ聞き出そうとするのやら。

「じゃあ次。
どうして和葉くんに言い返すのか、でしたよね」

相槌が欲しくて語尾を上げたけど残念ながら返答は来ない。
“分かってるなら早く言え”
とでも言わんばかりだ。

「答えは簡単ですよ。
ありのままの私を好きになってもらわないと意味がないから。
だから思ったことははっきり言うし、言い返しもする。
これが私のアタックの仕方です」

言い終えてから何となく照れ臭くなって、誤魔化すように笑みを零す。

菫さんがなぜか嬉しそうに私の頭を撫でた。

「やっぱり私、桜のそういうとこ好きよ。
もう妹にしたいくらい!」

今度は思いっきり抱きつかれる。

いや貴方の方が可愛いですお姉ちゃんになってください。

……ちょっと本気で思った自分が怖い。



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