総長様に愛されたい!~溺愛するはずが溺愛される日々が始まりました~
「くそっ、お前なら!!」
最初に倒れた男が、不意に立ち上がってこちらに目を向けた。
菫に叶わないと分かったら、次は私か。
「桜、逃げて…!!」
「大丈、夫!」
容赦なく顔にめがけて飛んできた拳をひらりと交わし、前のめりになった男の足に自分の足を引っ掛ける。
「うわっ、」
そうしてバランスが崩れたところで、後ろから首の後ろを思い切り叩いた。
男が意識を失ったことを確認して、ほっと胸を撫で下ろす。
「桜、喧嘩もできるの?」
「まさか!ちょっと護身術を齧ったことがあるだけだよ」
「へえ…でもカッコよかったわ!」
そういう菫の後ろには、何人もの蹲る男達。
「いや、絶対菫の方がすごいから」
「ふふ、このくらいなら余裕だわ」
「かっこ良すぎる…」
こうして菫のイケメン具合に見惚れた後は、特に問題なく家まで辿り着き、波乱の転校初日は漸く終わった。
今日のこの小さなハプニングが、もっと大きな問題を呼び起こすきっかけになるとは夢にも思わずに―――
最初に倒れた男が、不意に立ち上がってこちらに目を向けた。
菫に叶わないと分かったら、次は私か。
「桜、逃げて…!!」
「大丈、夫!」
容赦なく顔にめがけて飛んできた拳をひらりと交わし、前のめりになった男の足に自分の足を引っ掛ける。
「うわっ、」
そうしてバランスが崩れたところで、後ろから首の後ろを思い切り叩いた。
男が意識を失ったことを確認して、ほっと胸を撫で下ろす。
「桜、喧嘩もできるの?」
「まさか!ちょっと護身術を齧ったことがあるだけだよ」
「へえ…でもカッコよかったわ!」
そういう菫の後ろには、何人もの蹲る男達。
「いや、絶対菫の方がすごいから」
「ふふ、このくらいなら余裕だわ」
「かっこ良すぎる…」
こうして菫のイケメン具合に見惚れた後は、特に問題なく家まで辿り着き、波乱の転校初日は漸く終わった。
今日のこの小さなハプニングが、もっと大きな問題を呼び起こすきっかけになるとは夢にも思わずに―――