契約結婚のはずが、極上弁護士に愛妻指名されました
その先は、和臣の寝室だった。
「あ……」
薄暗い中に浮かぶ大きなベッドを渚は直視できなかった。彼だけのためにあるはずのこの部屋に、ふたりでいることがどうしても信じられない。
ゆっくりと、ベッドの上に下される。シーツは冷たいはずなのに、身体は燃えるように熱かった。
大都会の夜景を背にした和臣が、やや乱暴な仕草でネクタイを外した。
「……怖い?」
尋ねられても、すぐには答えることができない。
どこか獰猛な空気をまとう和臣を、渚はただ言葉もなく見上げた。
どう言えばいいんだろう。
怖いと言えば、その通りだった。
でもそれだけじゃないなにかが渚の心を支配している。
獲物に食らいつく直前の、肉食獣のような飢えた光を湛える彼の瞳に、魅入られたように目を逸らせない。
「あ……」
薄暗い中に浮かぶ大きなベッドを渚は直視できなかった。彼だけのためにあるはずのこの部屋に、ふたりでいることがどうしても信じられない。
ゆっくりと、ベッドの上に下される。シーツは冷たいはずなのに、身体は燃えるように熱かった。
大都会の夜景を背にした和臣が、やや乱暴な仕草でネクタイを外した。
「……怖い?」
尋ねられても、すぐには答えることができない。
どこか獰猛な空気をまとう和臣を、渚はただ言葉もなく見上げた。
どう言えばいいんだろう。
怖いと言えば、その通りだった。
でもそれだけじゃないなにかが渚の心を支配している。
獲物に食らいつく直前の、肉食獣のような飢えた光を湛える彼の瞳に、魅入られたように目を逸らせない。