契約結婚のはずが、極上弁護士に愛妻指名されました
そう、お弁当作りは渚にとっては日々の楽しみ。この小さな箱の中に、どれだけの"美味しい"を詰め込めるだろうと考えている時間が、一番幸せなのだ。
机の上の曲げわっぱのお弁当の中身は、鶏肉のそぼろ弁当だ。
甘からく味をつけた鶏肉のミンチと炒り卵に今年初めてスーパーで見かけた菜の花をお浸しにして添えて、昨日の夜ご飯の唐揚げも入れたら、ちょっとした行楽弁当みたいになった。
まだちょっと早いけれどお花見にもって行くのにぴったりのお弁当ができたなんて考えて、渚は無意識のうちに笑みを浮かべる。
その渚に、音川がまたからかうようなことを言った。
「どうせなら、パパにも作ってあげたらいいのに」
そして各弁護士の個室へと続く事務室のドアをチラリと見た。
「え!」
渚は思わず声をあげて、少し慌てて首を振る。
「い、嫌ですよ!」
顔をしかめて首を振る渚に、音川が心底おかしそうにお腹を抱えて笑い出した。
「絶対に喜ぶと思うけどなぁ、ボス」
「絶対に嫌がります! もう、音川先生!」
机の上の曲げわっぱのお弁当の中身は、鶏肉のそぼろ弁当だ。
甘からく味をつけた鶏肉のミンチと炒り卵に今年初めてスーパーで見かけた菜の花をお浸しにして添えて、昨日の夜ご飯の唐揚げも入れたら、ちょっとした行楽弁当みたいになった。
まだちょっと早いけれどお花見にもって行くのにぴったりのお弁当ができたなんて考えて、渚は無意識のうちに笑みを浮かべる。
その渚に、音川がまたからかうようなことを言った。
「どうせなら、パパにも作ってあげたらいいのに」
そして各弁護士の個室へと続く事務室のドアをチラリと見た。
「え!」
渚は思わず声をあげて、少し慌てて首を振る。
「い、嫌ですよ!」
顔をしかめて首を振る渚に、音川が心底おかしそうにお腹を抱えて笑い出した。
「絶対に喜ぶと思うけどなぁ、ボス」
「絶対に嫌がります! もう、音川先生!」