その一瞬を駆け抜けろ!
そこへ咲がやってきて
「薫、お疲れさまーっ、記録、どうだった?
わたし、400はベスト近いのが出たけど、
800は、イマイチだったなぁ…」
というので、
「……はぁ……お疲れさま…ごめん…
まだ……数字が読み取れてない……んだ…」
といい記録用紙をペラッと、咲に渡すと
「えぇ、と…どれどれ?……えっ?
えぇーっ!!薫のベスト、いくつだっけ?」
と聞かれたので、いままでのベストタイムを
告げると
「わぉ!これ、ベストでてるよ!
ほら、2本目!!ここ…ほらっ!」
と数字をみせられて、ようやくわたしも目を開き
「おぉ…っ…おぉ、ホントだ…
ビックリ…初めて…こんなに……
走ってる間、すっごい辛かったのに…
ベスト出ると思わなかったなぁ…」
と…。