その一瞬を駆け抜けろ!
いよいよわたしの対決の時がきた。
わたしは、勢いよくみんなの前に出ると
「沢田純也さん、
果たし状対決、よろしくお願いします!」
と、ハッキリした声で宣言すると
部員全員から「おぉー!!」という驚きの声
と共に、好奇心いっぱいの眼差しを向けられた。
沢田さんは、まさか自分に対決を振られる
とは思っていなかったらしく、ドギマギしてる。
しめしめ、不意打ち作戦成功!!
わたしは、さらに
「沢田さん、完全に油断してましたね。
100メートル一本勝負、ハンデなしです!」というと
さすがに沢田さんも観念し
「受けて立つ!」と言い残しアップを始めた。