その一瞬を駆け抜けろ!
ゴールを切った瞬間、
「わぁーーー!!」という歓声が
響き渡ると、とたんにみんなの声援が、
ピタッと止まり、少しの静寂の中、
固唾を飲んで、結果を見守る。
精根尽き果てた二人は、
その場で座り込み、大の字に仰向けに
寝転がり、空を見上げながら、
「……はぁ…はぁ…」
「んっ…はぁ…はぁ…はぁ…」
と、息を切らして、呼吸を整えていた。
するとゴールで見ていた部員が数名
「えっ…?えっ?
いま…結局、どっちが勝った?」
とザワザワし始めた…。
タイムを計測していた二人は、
ストップウォッチを見合わせると
「えっ?えっ?」と戸惑いの声を上げ、
次第に「わぁー!」
と驚きの表情を隠せないでいた。
するとそこにクロセンも加わり
「おぉ!?結果は……」