本能で恋をする~again~
海斗は凛音が一番

*****君加 side*****
今私の家に、凛音と美久が来ている。
今日は私と一平の息子・一海(かずうみ)の一歳の誕生日だ。

お気づきだろうか。
一海の“海”は、海斗の“海”だ。
名前を決める時、私達は凛音に
「凛音、この子の名前を決めてほしいの」
とお願いした。
凛音は子どもができない身体だ。
だから、私の大切な親友である凛音に大切な息子の名前を決めてほしかった。

「ダメだよ!きみちゃんと一平さんがちゃんと考えてあげなきゃ!」
とかなり嫌がっていた。
でもこの子の妊娠を一番喜んでくれたこと、両親が遠くて頼れない私の為にかなりサポートしてくれたこと、そして何より私にとって凛音が大切なことを話し、説得した。
すると凛音は、
「だったら、海斗のどちらかの漢字を入れてほしい」
と言ってきた。
やっぱりだ。凛音なら、そう言うと思っていた。
「そう言うと思って“一海”って名前にしようと思うんだけど、どう?一平の“一”と海斗の“海”で、一海」
凛音は涙を流し、
「素敵!ありがとう!きみちゃん!」
と喜んでくれた。
< 2 / 116 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop