本能で恋をする~again~
そして今凛音は、一海と近くの公園に行っている。
美久が、食事の準備等を手伝ってくれている。美久は海斗達の秘書だが、今日は一足先に来てくれている。
凛音が来たときは出来る限り、一海の世話をお願いしている。それも凛音が子どもができないからだ。

「もうそろそろ凛音帰ってきますかね?だいぶ日が落ちてきましたよ」
「そうね、じゃあ一平達も、もうすぐかな…?」
「海斗さん達より先に凛音帰ってきてほしいですね」
「え?どうして?」
「だって凛音がいないのわかったら、海斗さん絶対迎えに行くって聞かないから…」
「そうね…これだから奴は……」
そうだ。あの凛音命の海斗はそんな男だ。

「ただいま!」
「あっ、一平?おかえり!」
「お邪魔ー」
「君加ちゃん、お邪魔します」
「おかえりなさい。叶斗さん、海斗さん、一平さん」
「ゲッ!先に帰ってきた!」
「ゲッ!って何だよ!ねぇ、凛音は?」
「凛音は今、カズくんと公園です」
「は?もう日が暮れんじゃん!迎えに行ってくる!」

やっぱり………
「すぐ帰ってくるから、待ってなよ!」
「は?嫌だよ!行く!」
「だ、か、ら!帰って来るっつてんでしょ!」
「だ、か、ら!行くっつてんだろ?」
そう言って玄関に向かう、海斗。

と、丁度凛音がリビングに入ってきた。
「きみちゃん、救急箱貸してもらえる?」
「は?どうしたの?凛音。膝擦りむいてんじゃん!」
「ちょっと転んじゃって!あ、でもカズくんは大丈夫だよ!びっくりさせちゃって、少し泣かせちゃったけど…ごめんね、きみちゃん…」
「いいよ…!こっち来て!美久、手伝って!一平、カズお願い!」
「はい」
「おう!カズおいで!」
カズを一平に預け、凛音を連れ美久と和室に行く。

「凛音!大丈夫か?俺が抱っこしようか?」
「海斗!大丈夫だから。擦りむいただけだし、こっち来ないで!」

私達三人和室に入り、襖を閉めた。
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