本能で恋をする~again~
「離して!馨くん!」
「まだ、好きなんだ…凛音のこと」
「無理だよ!私今とっても幸せって言ったでしょ?私も旦那さんのこととっても愛してるの」

「………」
「私のこと想ってくれるなら、離して!」
「凛音」
「やめてよ!私を“凛音”って呼んでいい男の人は海斗だけなの!だからもう―――――」

「―――!」
馨くんが掴んでいた私の手を引き寄せ、私達はキスをしていた。




ドン――――!
「嫌!!どうして!!?
どうして私を傷つけようとするの?
どうして私を気持ちよく許させてくれないの?
元々は馨くんが私に嘘ついたんでしょ?
馨くんが結婚してるってわかった時、私がどんな気持ちだったかわかる?
嘘つかれてた悲しみとか、馨くんの言葉が私にだけじゃなかった苦しみ、それを気づけなかった自分への悔しさ。色んな痛みがあったんだよ。
なのに今さら…………
海斗だったらこんなことしない!!!」

周りがざわざわ、ざわめき出している。
でも止まらなかった。
今までの苦しみや痛みが一気に溢れでて止まらなかった。

*****凛音 side・終*****
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