本能で恋をする~again~
昼食済ませ、一平の機嫌もなおり飲み物を買って車に乗り込む一行。

走り出して30分程経った頃、凛音が海斗にすり寄ってくる。
「凛音…?どうした?」
「海斗、気持ち悪い……」
「え?大丈夫?一平さん!ちょっと停めて!凛音が気分が悪いって!」
「あ?これからはもうパーキングねぇぞ!」
「凛音ちゃん、酔っちゃったんじゃない?さっきも一人でストロベリーパフェ食べてたし!」
「でしょうね!結構大きなパフェでしたもんね…!私酔い止め持ってるから、これ、凛音に…」
叶斗の言葉に、美久が酔い止めを渡す。

「サンキュ!凛音…これ飲んで?少し楽になるかもよ!」
「うん…ありがと、美久」
「いいえ!」
酔い止めを飲んだ凛音が再度海斗の肩に頭をあずけて、目を瞑った。
海斗が頭を撫でる。

「凛音ちゃん、もうすぐ着くから!!」
運転席から一平が言った。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
目的地に着き―――――
「凛音…着いたよ…起きれる?」
「うん…」
ゆっくり車を降りる、凛音。
そして、降りてすぐ海斗にしがみついた。
海斗は内心嬉しく思いながら、
「凛音?歩きにくいよ…」
と言った。
「え…?お願い…海斗にくっついてたい。安心するから」
可愛いと思いながらも、苛めたい衝動にかられ
「でも、歩きにくいからやめて…」
「え…うん…わかった…じゃあ美久、くっついてていい?」
「もちろん!いいですよ!」
と両手を広げる、美久。
そして美久にすり寄ってしまった。

「え?凛音?ごめん!俺にくっついてていいよ!ほ、ほらっ、美久妊婦だろ?お腹に負担かかるぞ!」
「はぁー自業自得だよ?海斗。凛音ちゃん苛めるからでしょ?ほんとはくっついててほしかったくせに!」
海斗の思惑なんて、お見通しだった。
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