しかし夜はくれない



やばい、やばい。

夜くんとは婚約者と言えどあまーい関係ではないのでそういう言葉には好きではなくても照れてしまう。


恋愛ドラマとか少女漫画とかでも照れてしまうタイプである。




____そんなこんなで学校に到着。


駅から約10分ほどなので時間にしてみればすぐに思えるが、その間は不破くんのキラキラの笑顔もだが、同じ学校の生徒からのイライラの視線がキツかった。


不破くんはわたしによく話しかけてくれるが、こんなに長く話したのは初めてかもしれない、多分。



「宮下!教室までも一緒に行こーぜ!」


「…うん、いいよ」



気が進まなくはないが目立ちに目立ってるんだよなぁ…いいけど。



「うわ、今日朝から国見来てるらしーよ」

「は?まじで?いっつも遅刻常習犯じゃん、なんかあるわけ?こっちに飛んで欲しくねー」



…夜くんが来てる?もう?早くない?



「え、国見来てるんだ。珍しいね、宮下知ってたの?」


実は婚約者とは公表してはないが夜くんはたまーにわたしに話しかけてくるのでなにか噂されてたりする。



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