俺のことずっと好きでいろよ
プロローグ
「あの…好きですっ!」

やだ、わたしったら何言って…

学校の中庭で箒持ったまま、掃除当番の時間に告るなんてまったく予定してなかったのに、箒持ってる姿ですらかっこよくて見惚れてたらつい…。

けど、次の瞬間、私の心はズタボロにふみたおされることになる。

「は?なに?俺に告るとか頭おかしいんじゃねーの?」

え?
なに…?
この人…誰…?

わたしが告白した目の前にいるこのさわやかなイケメンは…こんな言い方する人だったっけ?
こんなキッツイ目つきでわたしをにらむような人だったっけ?

あまりの今までとのギャップに思わずポカンと口をあけて、わたしはそのイケメンを見ていたにちがいなかった。

「口開けてぼーっとしてんじゃねーし。キモイんだよ。バカ女。」

眉間にシワを寄せてて、とてもじゃないけど…さわやかになんて到底見えなくて…
いや…それでもカッコいいし…

っていやいや…わたし今めちゃくちゃ言われてんだよ?

「あ、あの…」

どうしたらいいんだろ…
これだけ嫌われてるんだから…この場所から去ったほうがいいよね…わたし…

けど…足が動かない…

「俺に2度と話しかけんな。バカ女。」

結局、先に去ったのはそのさわやかイケメンの方で…

わたしはとりあえず…
けちょんけちょんに言われて振られたってことだ…。

青山(あおやま)みのり 16歳。
高校入学1ヶ月にして、失恋…しました…。

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