俺のことずっと好きでいろよ
「まあ…フリでも…カノジョにはちがいねーから。」

え?

ちょっとびっくりして琉希くんの顔を見上げたわたしのおでこを琉希くんはピンってはじいた。

「だからこれからはうそつくんじゃねーし。隠し事もすんなよ。」

「はい。」

ちょっと痛いおでこをさすりながらわたしは立ち上がって歩いていく琉希くんを追った。

「さ、練習。おまえは勉強な。」

「うん。バイバイ。」

手をヒラヒラさせて、去ってく琉希くんをながめながら、もう一度おでこをさする。

カノジョにはちがいねー…

琉希くんの言葉を反芻しながら、ちょっとにやついてるわたし。

いつかほんとのカノジョ…になれるかなぁ?
琉希くん…

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