俺のことずっと好きでいろよ
足が…すくむ。

脳裏を駆け巡る…あのときの記憶…

『琉希。わたし…翔希を好きになっちゃった。ごめんね。』

茉祐子の顔が脳裏をかすめた。

そして、茉祐子の顔がなぜか、みのりの顔に重なって、動けなくなった。

どうしよう…。
みのりが…

あんときみたいに…
俺のもとから去っていったら…?

立ちすくんでいたら、バタンとリビングの扉が開いた。

そして、出てきたのは…

「琉希?久しぶり。」

翔希のでっかい身体が目の前にやってきて、無愛想に言った。

「荷物置いて着替えてくる。」

そしてそのままおっきな荷物をかかえて、二階にあがっていく。

それでも動けないでいたら、リビングからみのりがでてきた。

「やっぱり。琉希くん。どうしたの?」

そこにはいつものみのりがいた。

「ねぇ?顔色悪いけど、もしかして自転車でこけたりしてないよね?」

みのりが突然心配顔になって、俺のほうへかけよってくる。

「顔が青い。ほんとに何かあったの?」

めちゃくちゃ心配顔のみのりのほうが顔が青く見える。
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