俺のことずっと好きでいろよ
「はぁ?俺がおまえのこと?わかるわけねーだろ?」

俺は胸ぐらを掴まれるがままになっていた。

「なーんも言わねーやつのだよ?何がわかんだよ?」

「くそっ!わかってくれなんてたのんでねー!」

「は?頼んでねーって?じゃあなんで練習始まっても家にいんだよ?頼んでねーなら…自分で解決すんなら…そのまま黙って寮帰れよ!」

「黙れ!!」

翔希が叫んだ。

「家にいるってことは!」

俺は翔希の手をはたいた。

「誰かに助けてほしいんだろ?!」

翔希が目を見開いて俺を見た。

俺は怯まなかった。

ちゃん言えよ。
自分から…

ちょっとの間…
沈黙があった。

翔希は俺をじっと見つめていた。

「琉希が…うらやましい。」

沈黙を破ったのは…翔希の…頼りなげな…か細い一言だった。

「は?」
< 137 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop