俺のことずっと好きでいろよ
「俺、秋より成長してんぞ。おまえにとれるか?」

ニヤリと笑った。

「そう言う俺も成長してるからな。なめんなよ。」

俺もニヤリを笑い返す。

そして俺たちは庭に出た。

みのりがそっと俺たちの後から一緒に庭に降りて、俺たち2人を見ている。

軽くキャッチボールをした後…

「いくぞ。琉希。」

「ああ。ストレートからだろ。」

俺はど真ん中に構えた。

翔希がニヤリと笑って投球フォームに入った。

おっ…フォーム…変えたな。

そして、大木振りかぶった右手から…ズドン…
と重い球が、俺のミットにおさまった。

おぅっ…いって~。
威力増してんな…

自信満々にマウンドでドヤ顔で俺を見てる翔希。

アイツ…やっぱりピッチャーだな。
今まで泣きそうになってたくせにさ…
別人みたいじゃん…

「どうだよ?」

「うん。まあ悪くねぇ。けど…なまってんな。」

「は?なまってねーし。」

「なまってるよ。」

「なんだよ…」

ブツブツいいながら、また次の投球フォームに入った。
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