俺のことずっと好きでいろよ


「翔希、もどったよ。寮に。」

「そっか。よかった。」

学校が始まった。

昼ごはん…
今日は天気が良かったから、みのりと中庭のベンチで食べてる。

まあ寒いけど。

茉祐子が俺の元を去って翔希と付き合いだしたとき、絶望の淵に落とされてた俺だったし、そっからまともに翔希とも話してなかった気がしたけど、この間ははじめて本気で話せた気がした。

翔希の球もはじめて心込めて受けた気がする。

今まではキャッチボールしてても翔希を見てたわけじゃなかったし、自分がいかに翔希より速い球投げるかばっか考えてたし…

結局それができなくて、その上茉祐子までとられて…絶望して逃げてた俺だったけど…

みのりと出会えて…

俺は…翔希から…そして自分から…逃げることをしなくてよくなった。

みのりがいるから…

最初の頃はみのりを茉祐子と重ねてた俺だけど…

みのりは…
そんなことする奴じゃねーって…
結局俺の心ん中ではわかってたんだ。

だから、みのりと翔希が家で会ったって…もう…なんとも思わなくなった。

大丈夫だから…

みのりも…
翔希も…

それに…
翔希だって…結局茉祐子に傷つけられてる…

「俺、茉祐子に振られたんだ。」

って言った翔希の顔が浮かんだ。

傷ついた顔してたな…
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