俺のことずっと好きでいろよ


『茉祐子』

スマホの画面にはそう表示されていた。

今日は中間テスト前で、琉希くんの家で一緒に勉強中。

琉希くんは下に飲み物をとりに行っていた。

茉祐子ってまゆこって読むのかな?

お正月に翔希くんが振られたと言ってたひと…?
たしかまゆこと言ってたような…

そのときの琉希くんの態度がなんとなく引っかかっていたのは確かだ。

その女子から…琉希くんに電話って…?

気にしない方が…いいよね…

わたしは気づかないフリを決め込んで、そのままドリルを解き続けた。

「ほいっ。みのりも飲め。」

琉希くんが帰ってきてひょいっとミルクティーのペットボトルを投げてきた。

「ありがとう。」

琉希くんはスマホを見ることなく、そのまま座ってノートを開いた。

そしてそのまま…勉強は終了し…スマホのことは…何も触れずに…中間テストも無事終了した。

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