俺のことずっと好きでいろよ
「あ、うん…野球から逃げてた俺をちゃんとまた野球の道に戻してくれた…めちゃくちゃ俺のこと大好きなヤツ…かな。」

「好きなんだね。その人のこと。」

「まあな。」

みのりのこと…ちゃんと自分が好きだって言うのは…照れる。

けど…茉祐子には…ちゃんとみのりへの気持ちを言っておきたかった。

「うらやましいな…」

「は?」

「ううん。なんでもない…」

「今までにないくらい…好きだから。」

「そっか…」

俺は立ち上がった。

「送ってくよ。」

「うん…」

茉祐子の家は俺の家とは駅の反対側で、別れてからはあまり行ったことがなかった道を歩いて、茉祐子をきちんと送り届けた。

「琉希幸せにね。」

「ああ。茉祐子も。」


茉祐子が家の中に消えて…

そして、夏の夜空を眺めながら…俺はゆっくり帰途についた。

今日…茉祐子と会って…よかった。

なんか…スッキリしたな…
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