俺のことずっと好きでいろよ
そして、マウンド上からアルプスにやってくるベンチメンバーたち。

わたしたちの前で手を振り、頭をさげて挨拶したあと、琉希くんはわたしを一瞬見て…

『ありがとう』

と言った。


こっちこそだよ。琉希くん。

『おめでとう』

と返す。


きっとこれからもいっぱいいろんなことあると思う。

甲子園に出たら琉希くんが遠くなっちゃうかもしれない。

きっと女の子たちも今以上に群がるだろうし、わたしの存在なんてかすんじゃうかもしれない。

けど…
もう怖くない。
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