俺のことずっと好きでいろよ
「おい。」

「おいって。」

ぼーっとまた今宮くんのこと考えてたら、後ろから髪をひっぱられる気配。

痛い…誰?
って…
えっ?
今宮くんしかいないじゃん。

「はいっ!」

あわてて後ろを振り向いた。

え、でも2度と話しかけるなっていわれてたんだった…
いいのかな?話しても…

「今先生言ったの聞こえなかったのかよ?バカ?」

「な、何?」

「日直だよ。俺ら。日誌取りに来いってよ。おまえ行って来いよ。」

「は?わたし?」

そうだった。日直も今宮くんと一緒なんだった。
4月に1回やったけど、その時はこんな…ひどい言い方じゃなかったんだけどな…

「なにぼーっとしてんの?1時間俺のことばっか考えてたわけ?」

「え?」

今宮くんがニヤリと笑ってそう言ったのでわたしはちょっと赤面して下を向いた。

「ふん。やっぱバカ女だな。日直よろしくな。まかせた。」

そういうと席を立って今宮くんはスタスタと別の男子のところに歩いていき、2人で教室を出て行ってしまった。
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