Favorite Love~本命は一番近くにいた~
誰だよアイツ…。
何してんの?結菜。

クリスマスだぞ。おい。

その光景見てたら、だんだん腹立ってきた俺は、部屋に戻ると、買ってきたペットボトルをベッドに投げつけた。

くそっ。
結菜が浮気?

そんなこと…
ねーよな。結菜。

そしたら俺のスマホが鳴った。
結菜からだ。

なんだよ。今更…言い訳かよ?

けど、出てみる。

『はい。』

ぶすっとしてたと思う。

『今ホテル戻ったよ。着信あったから。今日ははやいね。』

『……』

『理輝?』

『おまえさぁ。』

ちょっとムカついて結菜に一言文句言ってやろうかって思ったときだった。

『『じゃぁ俺行くから。』』

結菜の後ろのほうでかすかに声がした。

え?

『ちょっと待てよ。誰だよ。今の。』

思わずおっきな声で叫んでいた。

なんだよ。それ。
俺に電話しながら後ろに男いるとかおかしくねーか?

『そこ何号室だよ?』

『へ?809号室』

『待ってろ。男も帰すな。』

『え?ちょ!』

結菜の言葉は聞かずにスマホをベッドに投げ捨てると、部屋を出た。
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