Favorite Love~本命は一番近くにいた~
仕方なく開ける。

『一度会えへんかな。』

その一言だけだった。

空けてしまった。
既読をつけてしまった。

何か返事しなきゃならない…。

『会えません。』

一言だけ入れて送信した。

はっきり言って、もう潤哉に会うのはコリゴリだった。

大学3年のときだった。
潤哉が同じサークルの後輩と浮気していたことがわかったのは。

わたしだってそのサークルに所属していたし、付き合っていることはみんな知っていたし、その後輩もわたしと普段からよく話していた子だったから、信じられなかった。
< 234 / 298 >

この作品をシェア

pagetop