この曇り空は私と似ていた
「それにさ、中三にもなって家事の一つもできんってどういうこと?」
母は祖母から厳しく育てられたせいか、小学校を卒業するときには洗濯も料理も掃除もできるようになっていたらしい。だからか、私がいつまで経っても成長しないのに焦りがでているんだそう。
一方、私はといえば、いまだに家事の一つもできない。何をやっても失敗ばかり。そんな自分にもうんざりはしているけど、ただやらされているだけのことだし。気にはしていなかった。
私は母とは違う。自分ができたからって娘にも必ずできることはないんだよ。いつかそう言い返せるぐらいにはならなければいけない。前にそう母から命令されたから。
そうなるにはまだまだ道のりは遠い。遠すぎる。まるで真っ白な霧の中を歩いているように先は全く見えないし、何かの気配すらも感じない。
そんな中を歩くのももううんざり。早く変わりたい。大嫌いな自分を変えたい。でもめんどくさい。
そんな現実を受け止めようとする度に、情けなくて愚かな私がますます恥ずかしくなってきた。
私はまたひとつため息をついた。
「ごめん、母さん」
私はとりあえずの気持ちで謝罪した。直す気はないけれど。
「もう、いい加減にしてよね。私も疲れるんだから。さて、ご飯食べるわよ」
母はそう言いながら二人分の夕食をダイニングテーブルの上に置く。
私には家族と言える人が母しかいない。父は幼い頃に離婚したらしくこの家にはもういないし、顔も見ていない。私の父はどんな人だったのだろうか。いつか知りたいな。
母は祖母から厳しく育てられたせいか、小学校を卒業するときには洗濯も料理も掃除もできるようになっていたらしい。だからか、私がいつまで経っても成長しないのに焦りがでているんだそう。
一方、私はといえば、いまだに家事の一つもできない。何をやっても失敗ばかり。そんな自分にもうんざりはしているけど、ただやらされているだけのことだし。気にはしていなかった。
私は母とは違う。自分ができたからって娘にも必ずできることはないんだよ。いつかそう言い返せるぐらいにはならなければいけない。前にそう母から命令されたから。
そうなるにはまだまだ道のりは遠い。遠すぎる。まるで真っ白な霧の中を歩いているように先は全く見えないし、何かの気配すらも感じない。
そんな中を歩くのももううんざり。早く変わりたい。大嫌いな自分を変えたい。でもめんどくさい。
そんな現実を受け止めようとする度に、情けなくて愚かな私がますます恥ずかしくなってきた。
私はまたひとつため息をついた。
「ごめん、母さん」
私はとりあえずの気持ちで謝罪した。直す気はないけれど。
「もう、いい加減にしてよね。私も疲れるんだから。さて、ご飯食べるわよ」
母はそう言いながら二人分の夕食をダイニングテーブルの上に置く。
私には家族と言える人が母しかいない。父は幼い頃に離婚したらしくこの家にはもういないし、顔も見ていない。私の父はどんな人だったのだろうか。いつか知りたいな。