この曇り空は私と似ていた
懐かしさと安らぎを感じたのは、母が作ったからとそれを美華吏が弾いたからだと思う。
私が自殺をしようとしていた時には、私の長所を教えてくれて、灰色に染まっていた私を救いだしてくれた。
あのまま私が自殺していたとしたら、過去に優等生な自分がいたとは気づかなかっただろうな。
そして美華吏の正体についても、思い出せなかっただろう。
だからこれからは美華吏に感謝して、記憶喪失だった私をここまで育ててくれた母に恩を返していこう。
それが今の私にできる一番のことだと思うから。
耳をすましてみれば、ピアノの音が微かに聴こえる。
きっともうすぐ林は抜けれる。そして美華吏と会える。
そんな時に地面にあった大きな石で足をつまづいて転んでしまった。
痛い。血も出てきている。
だけど……。
こんなところで立ち止まってる場合じゃない!
私は痛みを我慢して走った。
未知なる世界の中にようやく光が差し込んでくる。
「美華吏ー!」
そう叫ぶと同時に私は林を抜けた。
目の前にはコスモスと名知らぬ青い花が一面咲いている。
その真ん中で一人、ピアノを弾いている美華吏がいた。
私が自殺をしようとしていた時には、私の長所を教えてくれて、灰色に染まっていた私を救いだしてくれた。
あのまま私が自殺していたとしたら、過去に優等生な自分がいたとは気づかなかっただろうな。
そして美華吏の正体についても、思い出せなかっただろう。
だからこれからは美華吏に感謝して、記憶喪失だった私をここまで育ててくれた母に恩を返していこう。
それが今の私にできる一番のことだと思うから。
耳をすましてみれば、ピアノの音が微かに聴こえる。
きっともうすぐ林は抜けれる。そして美華吏と会える。
そんな時に地面にあった大きな石で足をつまづいて転んでしまった。
痛い。血も出てきている。
だけど……。
こんなところで立ち止まってる場合じゃない!
私は痛みを我慢して走った。
未知なる世界の中にようやく光が差し込んでくる。
「美華吏ー!」
そう叫ぶと同時に私は林を抜けた。
目の前にはコスモスと名知らぬ青い花が一面咲いている。
その真ん中で一人、ピアノを弾いている美華吏がいた。