この曇り空は私と似ていた
ふと思い出したように七生は言い、制服のポケットからスマホを取り出し、メッセージアプリを確認する。
「二人共に受かってるって!」
七生は吹っ切れた笑顔のままでそう言った。
私は安堵のため息をつく。
ここから始まる私達の高校生活。それぞれの夢に向かって私達は羽ばたいてゆく。
七年後。私は大学を出て、はれて数学教師となった。
あれから陽果は音楽にはまり、幼稚園の先生になったんだそう。一方で佳奈は地域の人達のためにイベントを企画するイベントプランナーの道へと進んだ。
そして美華吏はというと、近所にバレークラブをつくり、そこでバレーを子供達に教えている。
今日から新しいクラスの担任と数学の授業を受け持つことになる。
数学教師になってからもうすぐ一年が経とうとしている中、私が受け持つことになったクラスは受験生だった。
これは私の教え方がいい評価を受けた結果なのだろうか。確かにこの一年、生徒からは人気の先生ではあった。時には悩み相談も受け付けてその解決に向けて行動したこともある。そして先生同士での仲も良く、頼れる新人として親しまれていた。
うまくできるかわからないけれど、頑張ろう。
私は深呼吸をして、新しく受け持つクラスの教室へ入った。
「では、今から数学の授業を始めます」
「二人共に受かってるって!」
七生は吹っ切れた笑顔のままでそう言った。
私は安堵のため息をつく。
ここから始まる私達の高校生活。それぞれの夢に向かって私達は羽ばたいてゆく。
七年後。私は大学を出て、はれて数学教師となった。
あれから陽果は音楽にはまり、幼稚園の先生になったんだそう。一方で佳奈は地域の人達のためにイベントを企画するイベントプランナーの道へと進んだ。
そして美華吏はというと、近所にバレークラブをつくり、そこでバレーを子供達に教えている。
今日から新しいクラスの担任と数学の授業を受け持つことになる。
数学教師になってからもうすぐ一年が経とうとしている中、私が受け持つことになったクラスは受験生だった。
これは私の教え方がいい評価を受けた結果なのだろうか。確かにこの一年、生徒からは人気の先生ではあった。時には悩み相談も受け付けてその解決に向けて行動したこともある。そして先生同士での仲も良く、頼れる新人として親しまれていた。
うまくできるかわからないけれど、頑張ろう。
私は深呼吸をして、新しく受け持つクラスの教室へ入った。
「では、今から数学の授業を始めます」