この曇り空は私と似ていた
私はそのことに驚いたように目を見開く。でも何度瞬きしたって変わりはない。
私は美華吏とは関わりがあまりない。そもそも言葉を交わしたことすら昨日が初めてのことだし。おまけに初対面の上に不思議で正反対な人だからか、話しかけるのは気が重くなる。
私はため息を吐きながら掃除場所の保健室に行った。
どこかで聞いたことがある。ため息をつけば幸せが逃げていくことを。私はきっとため息をつかなくても一生分の幸せを逃しているような気がする。だからそんなのはどうでもいい。
保健室に着くと、案の定桜先生がいた。私達は失礼しますと言って中に入る。
「もしかしてここ、掃除するよね?じゃあ、私は邪魔にならないよう職員室行っとくわ。二人で適当にやっておいて」
桜先生はそう言うと、保健室をそそくさと出ていってしまった。
いたら邪魔かどうかというと、いてくれた方が嬉しかった。なにしろ今は美華吏もいるし、二人きりというのも昨日、不思議なことを言われたからか、今では気まずい。でも今から桜先生を呼び戻すわけにもいかないし、二人きりで掃除をするしか道はなかった。
私は心の中でため息をつき、掃除道具を入れているロッカーを開け、ホウキを取り出した。そして美華吏に無言で渡す。すると、
「昨日の言葉は聞こえたかい?」
美華吏はいきなりそう言った。
私は確かにあの時、心を見透かされた。今まで誰にもばれたことのなかったことだからか、余計にどうしてかわからなくなる。
私は美華吏とは関わりがあまりない。そもそも言葉を交わしたことすら昨日が初めてのことだし。おまけに初対面の上に不思議で正反対な人だからか、話しかけるのは気が重くなる。
私はため息を吐きながら掃除場所の保健室に行った。
どこかで聞いたことがある。ため息をつけば幸せが逃げていくことを。私はきっとため息をつかなくても一生分の幸せを逃しているような気がする。だからそんなのはどうでもいい。
保健室に着くと、案の定桜先生がいた。私達は失礼しますと言って中に入る。
「もしかしてここ、掃除するよね?じゃあ、私は邪魔にならないよう職員室行っとくわ。二人で適当にやっておいて」
桜先生はそう言うと、保健室をそそくさと出ていってしまった。
いたら邪魔かどうかというと、いてくれた方が嬉しかった。なにしろ今は美華吏もいるし、二人きりというのも昨日、不思議なことを言われたからか、今では気まずい。でも今から桜先生を呼び戻すわけにもいかないし、二人きりで掃除をするしか道はなかった。
私は心の中でため息をつき、掃除道具を入れているロッカーを開け、ホウキを取り出した。そして美華吏に無言で渡す。すると、
「昨日の言葉は聞こえたかい?」
美華吏はいきなりそう言った。
私は確かにあの時、心を見透かされた。今まで誰にもばれたことのなかったことだからか、余計にどうしてかわからなくなる。