HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
隼也さんは私を病院の屋上に連れ出した。
空は秋晴れ、頬を掠める風もキモチが良く、穏やかな空気に包まれていた。
彼が奢ってくれたのは自販機の缶コーヒー。
二人でベンチで腰を下ろし、缶コーヒーを啜った。
夫婦になって初めてだ。
こうしてまったりとした時間を病院で過ごすのは。
救命で多忙な彼。私達はすれ違ってばかり。
万年、人手不足の救命。入っても、一人前になる前に皆退職していく。過酷な現場だった。
「瑠生さんは知ってんだ。俺と彩芽の親友が一夜の過ちを犯したコトを」
「えっ?
隼也さんはお姉ちゃんの親友と浮気したの?」
「そう言うコトだ。
でも、彼女とはその夜だけの関係だ。付き合ってはいない。俺も切羽詰まっていたんだ。俺の医者になる為、必死で働いた。でも、彩芽の病状は深刻さを増すばかり。研修医の俺には何も出来なくて…そんな時、彩芽の病室に見舞いに来る親友の彼女に誘われて…」
隼也さんは空を見つめ、コーヒーを啜った。
「俺もつい全てを忘れたいが為に・・・」
空は秋晴れ、頬を掠める風もキモチが良く、穏やかな空気に包まれていた。
彼が奢ってくれたのは自販機の缶コーヒー。
二人でベンチで腰を下ろし、缶コーヒーを啜った。
夫婦になって初めてだ。
こうしてまったりとした時間を病院で過ごすのは。
救命で多忙な彼。私達はすれ違ってばかり。
万年、人手不足の救命。入っても、一人前になる前に皆退職していく。過酷な現場だった。
「瑠生さんは知ってんだ。俺と彩芽の親友が一夜の過ちを犯したコトを」
「えっ?
隼也さんはお姉ちゃんの親友と浮気したの?」
「そう言うコトだ。
でも、彼女とはその夜だけの関係だ。付き合ってはいない。俺も切羽詰まっていたんだ。俺の医者になる為、必死で働いた。でも、彩芽の病状は深刻さを増すばかり。研修医の俺には何も出来なくて…そんな時、彩芽の病室に見舞いに来る親友の彼女に誘われて…」
隼也さんは空を見つめ、コーヒーを啜った。
「俺もつい全てを忘れたいが為に・・・」