HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
「ありがとう御座います」
俺が患部の手当てを施して包帯を巻いた。

「いえ…こちらの方こそ…叔母が…その出来れば…」

「分かっています。適当に誤魔化しますから…安心してください。高木部長」
陽依さんは俺が頼まなくても言いたいコトを汲み取ってくれた。

「すいません…陽依さん」





「紡さんに頼まれて…秘書としてこの病院に来たんですけど…私は彼の役には立っていないみたいです」

「陽依さん…!?」

「少し疲れていますか?」

「いえ…」

「顔色も悪いですね…」
慣れない院長秘書の仕事。顔には出さないけど、気苦労も多いだろう。それに、彼女はあの紡さんの奥様。
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